早めに知っておこう!相続した不動産を売却する時に注意すべき点とは
コラム2022/03/24
突然やってくるのが、相続。そのため、不動産を相続したものの売却すべきかお悩みの方も多いかもしれません。
ここでは、相続した不動産を売却する時に知っておくべき、税金や節税対策についてご紹介します。
相続した不動産の放置は禁物
不動産は、居住していなくても、固定資産税を支払わなければなりません。また、維持費も必要です。いざ売却する際に、不動産価値が下がっていた…ということにもなりかねません。
相続した不動産は放置せず、不要な場合は売却を考えるのも一つのです。早めに売却することで、受けられる税制措置もあります。不動産をどうするかお悩みの方は、お早めにご相談ください。
相続した不動産を売却する時にも税金がかかる
不動産の売却を考える時に注意すべき点は、税金です。これから相続を受ける予定がある方も、相続税だけでなく、売却時にかかる税金についても把握しておきましょう。
不動産の売却時にかかる税金や費用
・登録免許税(相続登記がまだの場合)
・仲介手数料
・印鑑証明書代
・印紙代
不動産の売却後にかかる税金
・譲渡所得税
譲渡収入-(取得費+譲渡費用)=プラスになった場合のみ課税される
・住民税
・復興特別所得税
知らないと損!相続した不動産を売却する時に利用できる節税方法
相続した不動産をできるだけ多くの現金にするためには、先にお伝えした税金をいかに抑えるかがポイントです。ここでは、節税につながる税制措置などをお伝えします。
相続後3年10ヶ月以内に売却すると受けられる特例
「相続した不動産は早めに売却すると得」と言われますが、それはこの特例があるからです。
相続から3年10ヶ月以内(相続税の申告期限から3年以内)の売却であれば、譲渡費用に売却した不動産の相続税を加算できます。
マイホームを売却すると受けられる特例
相続した家に居住している(マイホーム)場合、この不動産を売却すると、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例です。所有期間に関係なく、受けられます。ただし、売却方法や売却期限などに、細かい条件があります。
空き家を売却すると受けられる特例
相続した空き家(被相続人居住用家屋および敷地等)を、令和5年12月31日までに売却すると、一定の要件に該当すれば、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除できる特例です。
(参考)国税庁 被相続人の居住用財産(空き家)売ったときの特例
相続した土地についての特例
土地を相続したときは、一定の要件を満たすと、相続税の算出時に80%から50%まで評価額を下げることができる特例です。「住宅で使っている土地(特定居住用宅地等)」、「人に貸している土地(貸付事業用宅地等)」、「事業で使っている土地(貸付事業用宅地等)」のいずれかに該当するかで条件が変わってきます。
(参考)国税庁 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
これらの特例に該当するかの判断は難しいため、専門家に依頼しましょう。お気軽に当社までご相談ください。
相続した不動産の売却する時に気をつけること
- ・不動産の名義変更が済んでいるか
相続した不動産を売却するには、名義変更(相続登記)をしていなければなりません。
売却ができないばかりか、所有権を主張できないため不動産に関する賠償を受けられない可能性もあります。速やかに名義変更の手続きを行いましょう。
- ・相続した不動産について把握しているか
実際に住んでいないと、家の問題点は把握しにくいものです。いざ売却しようとしたら、隣との境界線が明確でないため測量費用がかかった、物置の解体費用がかかったなどのケースがあります。思わぬ出費に慌てないためにも、気になる点は早めに不動産会社に伝えておきましょう。
不動産相続についてよくある質問
節税対策を受けるには、確定申告は必須?
先にお伝えした節税対策は、確定申告をしないと適用されません。ご自身で計算してマイナスになったから申告が不要になるわけではなく、確定申告をして適用を受けることが節税の絶対条件となりますので注意しましょう。
相続した不動産にローンがある時は?
相続を放棄しない限り、相続人にローンの支払い義務が発生します。しかし、団体信用生命保険に加入している場合は金融機関に申請し保険金が支払われれば、完済することができます。
万が一、加入していない場合は相続人が支払わなければなりません。なお、団体信用生命保険に加入している場合も保険会社に申請中は相続人がローンを支払う必要があります。
お伝えしてきたように、相続した不動産を売却する時には、注意すべき点が多くあります。ご自身やご家族だけで判断せずに、ぜひ専門家のサポートを受けましょう。当社までお気軽にご相談ください。